大雨が降ったりして急激に水分を吸収したり、実に雨が当たると、実が割れてしまうことがあります。(裂果)
もともとトマトは乾燥地帯の植物で乾燥を好み、過湿には弱いという特徴があります。
甘く美味しい実を収穫するため、株を長く健康に保つためには乾燥気味に栽培していると、逆に急激な大雨などによる吸水力に皮がついていけなくなります。
乾燥気味に育てたトマトの皮が、急激な吸水に耐えられなくなり割れてしまうのです。
水の吸収は根からだけでなく、実に直接水が当たり割れてしまうことも多くあります。また、直射日光に当たり過ぎることで、裂果することもあります。
プランター栽培であれば、潅水の頻度と量の管理は比較的簡単ですし、移動させれば日当たりの管理も容易にできます。
早めに収穫してしまう
1番簡単で安直な方法ではありますが、様々な対策を講じる手間を考えれば現実的です。
スーパーなど市場にでているトマトの多くは、まだ青いまま収穫して流通過程で熟し方を調整しています。なので、未熟なトマトの収穫を毛嫌いするようなことはないのです。
天気予報で大雨の予報がでたら、その時だけ少し早めに収穫してしまいます。
ポイントは、少し色づき始めたトマトです。
完全に青い実であれば、まだ固く割れにくい状態で、熟すにも時間がかかってしまいますが、熟し始めると実が柔らかくなり糖度も上がり始めます。
柔らかければ、それだけ割れやすくなりますし、糖度が上がれば浸透圧も高くなるので吸水力も大きくなってきます。
収穫後、常温で数日おいておけば、実の色は本来のトマトの色に変わります。
熟してから収穫した方が確実に美味しいトマトにはなりますが、少し早穫りのトマトを熟させてからでも大きな差はありません。
完熟は生食で、早穫りトマトは加熱調理用に、と使い分けてもいいですね。
雨が当たらないようにする
プロにもなれば、立派なビニールハウスの中で栽培するでしょうけれども、家庭菜園や手狭な畑で個人的に楽しむ程度の場合には難易度が高いですよね。
自作で支柱にビニール屋根を付ける方法もあります。
強度的な心配があり、また組み立てる労力を払えるのなら、専用の屋根付き支柱やミニビニールハウスもあります。
なかなか手間はかかりますが、それ相応の収穫につなげることができます。
直射日光&泥はね対策
雨が当たるのも裂果の原因ではありますが、強い日差しも原因になることがあります。
大きな葉で覆い、実ったトマトを強い日差しから守るように育っていきます。まだ気温の高い夕方の時間帯に、さらに強い西日が当たるようであれば、少し注意しましょう。
たとえば、少し過密気味に植える(密植)ことで、お互いの葉でトマトの成長を守り合うことができます。
既に定植後であれば、一緒に相性の良いバジル苗などと混植する方法も良いですね。
コンパニオンプランツとも呼ばれるように、バジルとトマトはお互いの成長にいい影響を与え合うようですし、食卓に並ぶ際にも重宝する組み合わせです。
肥料過多または肥料不足
追肥を適宜おこない、肥料切れすることなく栽培すれば、後半になっても株が疲れにくく収穫量も維持しやすいです。
しかし、逆に幼苗の段階から肥料を多めに施してしまうと、葉や芽、枝などを茂らせるばかりに栄養を使い成長するので、いざ実をつける時期になって株が疲れ切ってしまうことがあります。
肥料をやり過ぎても、少なすぎも良くないですし、なにより様子をみながら追肥のタイミングを計るようにしましょう。そして、その様子を見定めるためにも、余計な脇芽を欠いて管理しやすくしましょう。
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