トマトの栽培~タネから育てる~家庭菜園

野菜の苗は、時期になるとホームセンターなどで購入できますが、栽培したい品種が手に入らないこともあります。

「〇〇さんが育てた苗しか買わない」と育苗過程にもこだわって選ぶ人もいるようです。

最近は、20粒に満たない小包装で売っていることも増えましたのでチャレンジしやすいです。

また、トマト等の種は保存さえしっかりしておけば翌年の発芽率もさほど影響は大きくありません。

育苗からチャレンジしたい人向けにまとめます。

新しい農具は買わなくていい

育苗マットなどで温度管理も必要なのですが、家庭菜園規模の場合には、必ずしも購入しなくても身の回りにあるもので代用可能です。

最近は小型で防水機能付きのものもあるので、使用頻度が高い場合には購入しても良いとは思います。育苗専用トレイもあるに越したことはないですが、家庭菜園には大きすぎてしまいます。

ただし、土は専用のものを用意しましょう。特に、育苗には専用の土を利用するのが成功のコツです。

軽くて柔らかい土のほうが、芽に負担になるにくいです。ベタっとした土を使うと、水やりで固くなり新芽が持ち上がらないこともあります。

土を購入して、軽すぎるな・・・と心配になったら、通常の土を混ぜて調整しても良いと思います。直接ポット蒔きで苗を育てる場合には、肥料も混ぜておくとよいでしょう。



種まきのトレイはなんでもOK

わざわざ専用トレイを購入してまで、やってみようと思わない・・・そういう方も多いと思います。専用トレイも大きいものばかりですし、家庭菜園向きではない大きさです。身の回りのものを有効活用して発芽から挑戦してみましょう。

◆発砲スチロールの箱


少し深さのある発砲スチロールの箱、保温性も高いし、大きさも様々あるので探してみましょう。スーパーマーケットに使用済みの箱が「ご自由にお取りください」と置いてある店も多いですね。

必ずしも、底に穴は開けなくて良いですが、心配なら1~2カ所開けておいても大丈夫です。

深さ3~4㎝くらいに土を入れ、等間隔に1粒ずつ種を蒔いていきます。種はおおよそ5㎜くらいの深さ、指でくぼみをつくり蒔いていきます。

上からも軽く土で覆い、水で土が流れないように全体的に上から押さえます。種と土が密着するように、軽く押さえつけましょう。

小さい種なので、水で種が流れないように静かにゆっくり注意しましょう。(専用トレイでは、下から水を吸わせることもあります。)


◆卵のパック

卵パックはフタも使い、土が乾燥しないようにできます。

パックの底には穴をあけ、専用の土に1粒ずつ種を蒔いていきます。

この方法の育苗だと、土は必要最低限のものしか使わずに済みます。

この方法でも同じように、種は5㎜くらいの深さに指でくぼみを作って蒔いていきます。

軽く土を被せて、土と種を密着させる程度に軽く押さえます。

タネは土と密着させるようにすると、発芽率が安定します。

土を固めず適度な「圧着」が大切です。

潅水したらフタをして、水が滴るのが落ち着くまで置いておきます。

◆直接ポット蒔き

ポットに直接蒔くときは、ある程度成長できるように少しだけ肥料を前もって混ぜ込んでおきましょう。

土の量が多いと温度が伝わりにくいので、発芽率が心配な場合は2~3粒ずつ種を蒔くようにしましょう。

小さい種を直接ポットに蒔くときは、潅水の際に水圧で種が流れてしまうことがあり、これも発芽失敗の原因になります。

ゆっくり静かに水をやりましょう。

なにより土の温度が上がりにくいのも問題点となります。暖かさの落ち着く4月頃ならば良いと思いますが、まだ2月下旬~3月上旬を蒔き時期とするには温度管理をしっかりと。

◆ヨーグルトメーカーで芽だし作業

最近のヨーグルトメーカーは種類も多くなり、価格も落ち着いてきました。

25℃~小刻みに温度調節できる商品は、芽だし作業に向いています。トマトやナス等々の発芽には日光は必要ないので、温度さえ合えば発芽します。

芽だし作業だけであれば土は必要なく、ほんの数㎜でも芽がでてから土に返してあげれば良いです。

発芽後は、多少低温になっても成長が遅くなるだけです、日当たりの良い場所と夜間の保温に注意しましょう。

発芽の過程には温度が大切

発芽温度は25~30℃と言われています。気温だけでなく、土の地温が大切なので管理できる方法を考えていきましょう。発芽さえできれば、あとは様子をみながらどうにかなります。

◆床暖房の設備がある家

床暖房の床の温度は約30℃、この温度をそのまま育苗マットに利用できます。

水分が飛んで乾燥しないようにビニール袋の中にいれ、軽くビニールの口をふさいで床に置いておきます。

温度が上がり過ぎてしまわないか心配な場合は、下にタオルや新聞紙を敷いておきましょう。

いろいろ試しましたが、日差しで熱せられたコンクリートの上でも発芽しました。

発芽するまでは、湿度もある程度高くた状態で放っておいても大丈夫でした。

◆ホットカーペットを使う

電気カーペットを上記の床暖房のように使います。我が家では、ペット用のホットカーペットを菜園用に使っています。

温度が高いカーペットもあるので、違うトレイに入れたり、新聞紙を底に敷いたりして温度を適度に調整しましょう。

地温の管理が大切なので、100円ショップなどで地温も計れる温度計を購入すると良いでしょう。

◆日当たりの良い場所に置く

3月といえど、良く日の当たる場所は地面の温度が高くなっています。

風を避けられるベランダやコンクリート等々、地面はかなり高温です。この温度を利用して発芽させましょう。

写真は卵パックなのでフタしてありますが、さらにビニール袋に入れました。他トレイを使う場合もビニール袋に入れたりして乾燥を防ぎます。

ペットボトル(2~3本あればよりよい)は日中暖められるので、そのまま保温に利用します。

夕方気温が下がり始めたら、発砲スチロールのフタをして室内に移動させます。夜間は15℃程度で管理できれば良いですが、まだ寒い3月ですので10℃は下回らないように注意しましょう。



発芽したらよく日に当てる

こちらは3月1日に播種し、3月11日に撮影したもの。

すでに加温はしておらず、簡易ビニールハウスで保温して育ている状態です。

ビニール袋を3枚使い、空気の層を作ることで保温しています。この時、1番内側のビニールに通気口として穴を数カ所あけ、苗に直接触れないようにしてください。

温まったビニールに触れると、葉が溶けてしまうことがあります。2番目のビニールと、3番目のビニールで上手く空気の層をつくり保管します。

日中、日差しが強い場合には2番目と3番目のビニールの口を解放して、高温になり過ぎないようにしましょう。

3月中旬にもなれば暖かな日が続きますが、関東の平野地帯でも積雪に注意が必要です。3月中旬までは、急激な温度変化に備えましょう。

苗をポットに移す

この写真は3月22日頃。

3月の雪も降り、もうこれから積雪はないだろうという時期になりました。本葉が2~3枚になったら、ポットに移しましょう。

ポットに移すと、保管の場所が必要になります。トレイの時より場所を取るので、保管場所の確保を事前に確認しましょう。

ポットに移した後も、できれば夜間など15℃以下にならないようにするのが最適です。

この時期になると、2重のビニール袋の簡易ハウスがあれば十分だと思います。

ではポットに移しましょう。

あらかじめ肥料を混ぜ込んだ土を用意しておきます。根が張りやすいように、柔らかい土を使いましょう。

まだ苗は小さいので、上から水をかけて飛んでしまうほど土が軽いと困るので、通常の土も混ぜておくなど調整しておいてください。

ポットは90㎜ポットを使用しています。3分の1弱ほど底に土を敷き、苗を移していきます。

苗には前もって水をやり、給水させた土ごと、なるべく根を傷めないようにスプーンなどですくって移していきます。

サイド側から土を足していき、苗が立つように土を追加していきます。

土を押さえる時、苗の土を強く押すと根を傷めてしまいます。

ポットの外周だけ指で押さえるようにしましょう。

しっかり潅水。

ポットの底から水が滴るくらい、たっぷりの水をやりましょう。

最初から一気に潅水すると溢れ出てしまいます

水を馴染ませつつ、少量から水をやりましょう。

ポットに移した直後は、この写真のように頭が下がりヘタっとしてしまいますが、数日ごには元気を取り戻すようにまっすぐ立ちます。

焦らずそのまま、様子をみててあげましょう。

2~3日もすれば、しっかりと立ってきます。

こちらは、3月26日の様子。

しっかり根も成長し、ちゃんと1本立ちしています。根からの給水もうまくいってるようで、元気そうな苗です。

この間も、日中は簡易ビニールハウスの温度が上がり過ぎないように、外側のビニールを解放したり、内側の通気口を増やしてみたり調整しましょう。

トマトは暑いところが大好きな植物なので多少の高温には耐えられますが、外植えに向けて温度差が出ないように慣らせていきます。

また、もともと乾燥地帯の植物でもあるので、もう苗として安定してきたら多湿にならないように注意しましょう。

作業は以上です。

あとは4月中旬~5月上旬頃、外植えできるような気候になるまでポットで成長させます。ビニールの中が高温多湿にならないよう注意します。4月に入り暖かい気候になってきたらビニールを剥いでネットにしてもいいでしょう。

夜間の冷え込みにも徐々に慣れさせていくようにしてください。

また、ポットに移した根が安定してきたら、液体肥料や化成肥料をあげてください。

根が焼けないように、化成肥料は根元を避けるなど注意してくださいね。

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▼▼▼トマトの苗からの栽培方法について。
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